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【実例解説】相続した約2万㎡の「山林」はどうなる?(第2回)山林の物件調査

■ 前回のあらすじ

  • 市街化調整区域にある「約2万㎡の山林」を相続されたご相談者様。
  • 林業に縁がなく土地を活用できないものの、相続税評価額は数千万円まで跳ね上がる現実。
  • 「将来、子どもに負の遺産(税負担)を残したくない」という想いから、生前売却を決意されました。

■ 山林売却の第一歩は「正確な物件調査」から

当社は宅建業者であり、不動産コンサルタント業者です。売却に向けて動くためには、まずこの山林がどのような条件を備えた土地なのかを徹底的に調査しなければなりません。

公図や登記事項証明書(登記簿)による基礎調査をはじめ、各種法令による公法上の規制を調べていきます。

しかし、ここで山林特有の「最大の壁」にぶつかります。

「物件の正確な場所がわからない」のです。

道もなく、目印になる建物もありません。広大な山の「どの斜面の、どの部分なのか」が、公図を見ただけでは全く判別できないのです。

■ 用地業務の知見×GISで作る「CS立体図」で位置を特定

そこで私は、自社で導入しているGISシステムを活用し、以下の手順で位置の特定を進めていきます。

  1. 国土地理院の「数値標高モデル(DEM1A)」データを取得。
  2. データから「CS立体図」や「陰影起伏図」を作成。
  3. 法務省の公図データ(道や水路)を重ね合わせ、立体図のわずかな地形の変化を見ながら位置を照合。
  4. 航空写真や標準地図とも比較・検証。

明治時代初期に作られた「旧土地台帳付属地図(いわゆる公図)」は、おおまかな形は合っていても、現代の測量図のようにぴったり重なることはありません。土地の形や地番の並びはとても参考になります。

私は「公図の形を無理に変形させない主義」を取っているため、多少の隙間や重複が生じますが、極限まで努力して位置合わせを行います。

こうして、ようやく山林のおよその位置が判明しました。

■ 発覚した「土砂災害警戒区域」の懸念と県事務所での詳細調査

場所が判明したところで、次に都市計画や防災の法規制データを重ね合わせます。

すると、この山林の一部が「土砂災害警戒区域」にかかっているか、かかっていないか微妙な位置にあることが判明しました。このような指定があると、買い手を探すハードルはさらに高くなってしまいます。

県の地図データでは全ての規制などが公表されていないので、県事務所で窓口を回って教えていただきます。

県事務所では、以下の調査を徹底的に行います。

  • 森林簿・森林計画図の確認(※委任状が必要です)
  • 砂防指定地や保安林の該当有無の確認

土砂災害警戒区域の指定図面には地番が載っていないため、照合は困難を極めましたが、県の指定図書を見ても入っている可能性が高いと判断できました。

■ 調査で判明した「山林の真の実情」

調査の結果、この山林の法的な条件がすべてクリアになりました。

  • 森林計画区域の「民有林」に該当(保安林ではない)
  • 一部が「砂防指定地」に該当
  • 一部が「土砂災害警戒区域」に入っている可能性が高い

つまり、木の伐採や土地の形質変更を行うには一定の制限がかっている土地である、という実態が浮き彫りになったのです。

■ 次回(予告)

徹底した物件調査によって、山林のリスクもできました。

しかし、「法規制があり、境界も曖昧な2万㎡の山林」を、果たしてどのようにして買い手へ繋ぐのか?

次回(第3回)は、「現地調査と「奇跡の出会い」」についてお伝えします。

(第3回へ続く)


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当社は、市役所41年の行政経験とGIS等の専門技術を駆使し、不動産の困った問題の解決を専門としています。

「自分の山がどこにあるかわからない」「どのような規制がかかっているのかわからない」

「将来、子どもに迷惑をかけたくない」

そうお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。相談は無料です。「三方よし」の精神で、ご家族の安心を第一に考えた解決策をご提案いたします。